令和4年度 同仁 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 40 26 28 96 176 324 398 392 180
当院は地域に根差した第一線の医療を目指し、幅広い年齢を対象にしています。
令和4年度の退院患者延数は1662名です。年代別で見ると60代~80代が最も多く、全体の67%(1114名)を占めています。
法人内に県内初の在宅介護総合センターを所有し、急性期から慢性期および介護・福祉まで一貫したサービスを提供しております。
※10人未満の項目は患者数を省略して「-」(ハイフン)で表示しております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 34 11.62 13.61 2.94 76.97
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 23 2.13 2.64 0.00 67.78
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 15 7.93 7.63 0.00 71.40
0400801499x001 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 14 27.43 14.34 7.14 84.71
01021xxxxx0xxx 認知症 13 27.92 17.18 0.00 87.38
1番目に患者数が多いのは急性腎盂腎炎・尿路感染症です。泌尿器科でもこの病名で入院している方が多いです。
2番目に患者数が多いのは大腸ポリープです。内視鏡を用いた治療は体への負担が少なく、1~2日で退院することができます。
3番目に患者数が多いのは憩室に関わる疾患です。憩室とは消化管の壁の一部にポケット状のくぼみができた状態であり、当院では大腸憩室に関わる疾患(憩室出血、憩室炎など。憩室だけなら治療の必要はない)の治療も行っています。
4番目に患者数が多いのは細菌性肺炎です。平均年齢が84.71歳と高齢になっており、その影響で全国に比べ平均在院日数が長くなっています。
5番目に患者数が多いのは認知症で、ほぼアルツハイマー型です。当院では、認知症の患者さんの介護やリハビリなども積極的に行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) - - 4.59 - -
080010xxxx0xxx 膿皮症 - - 13.50 - -
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) - - 6.07 - -
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 - - 7.63 - -
060170xx02xx0x 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア - - 7.05 - -
1番目に患者数が多いのは鼠径(そけい)ヘルニアです。ヘルニアとは腹壁の弱くなった部分から腸管が飛び出す疾患で、左右の太腿の付け根部分に発生するものを鼠径ヘルニアと呼びます。
2番目に患者数が多いのは蜂窩織炎(ほうかしきえん)です。蜂窩織炎とは傷口などから菌が入り、皮膚・皮下組織に感染性の炎症を起こす疾患です。
3番目に患者数が多いのは胆のう結石です。症例数は少ないですが、手術や処置など適切な治療を心がけています。
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整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 66 29.06 22.44 3.03 74.52
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 52 24.19 20.14 1.92 67.21
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 40 35.10 20.09 5.00 82.53
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 40 35.23 26.42 12.50 82.73
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 31 7.97 13.19 0.00 24.16
1番目に患者数が多いのは変形性(原発性)膝関節症です。主な原因として、加齢に伴う膝関節軟骨のすり減りが挙げられます。肥満等のその他因子も関連し、骨折や靭帯損傷などの後遺症として発症する場合も有ります。
2番目に患者数が多いのは変形性股関節症です。骨盤の臼蓋(きゅうがい:股関節の受け皿のような部分)と大腿骨の骨頭(先端が丸くなった骨)が変形することで発症します。生まれつき臼蓋が小さい等の形成不全(臼蓋形成不全)が主な原因として挙げられており、中高年の女性に起こりやすくなっています。
3番目に患者数が多いのは胸椎・腰椎圧迫骨折です。高齢者が多く、リハビリに長い期間を要しています。
4番目に患者数が多いのは大腿骨の骨折です。前年度より患者数は増えていますが、自院の平均在院日数は7日ほど短くなっています。
5番目に患者数が多いのは前十字靱帯損傷・半月板損傷などです。主にスポーツ中に発症することが多く、平均年齢も低めです。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 73 7.36 5.29 4.11 61.96
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 62 2.55 2.45 3.23 73.10
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 39 18.31 13.61 2.56 68.87
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 33 6.91 7.20 30.30 77.12
11012xxx01xx0x 上部尿路疾患 32 10.72 10.65 6.25 58.38
当院は浦添市で泌尿器科の手術ができる数少ない施設の為、近隣の病院・クリニックからの紹介が多いです。
1,4,5番目の疾患は尿路結石症です。治療法の違いにより区別されています。基本的な治療の流れとして、結石による尿の詰まりで炎症が起きている場合、尿管にステントと呼ばれる管を入れます。ステントにより尿の流れが確保される事で、炎症が収まるのを期待します。そのまま一度退院し、数週間後に再び入院してレーザーで結石を砕くなどの手術を行います。当院では手術の際に内視鏡(尿管鏡)を用いることで患者さんの負担を抑えています。
2番目に患者数が多いのは前立腺の針生検です。前立腺に悪性腫瘍が疑われる場合、針を刺して組織を採取します。採取した組織を調べ、悪性もしくは良性なのかを見極めます。悪性の場合、腫瘍を取り除く手術やCAB療法(薬で男性ホルモンの働きを抑え、腫瘍の増殖を抑制する療法)を行います。
3番目に患者数が多いのは急性腎盂腎炎・尿路感染症です。内科と患者数がほぼ半数に分かれています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - 1 7,8
大腸癌 - - - - - - 2 -
乳癌 - - - - - - 1 -
肺癌 - - - - - - 1 7,8
肝癌 - - - - - - 2 -
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
胃癌、大腸癌については消化器内科と外科が連携し早期発見・治療に努めています。
5大癌に分類されていないため上記に記載がありませんが、当院では前立腺癌や膀胱癌など泌尿器科での症例が多いのが特徴です。
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成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 20 18.9 82.1
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
当院での市中肺炎の合計は27名になります。
市中肺炎とは、普段通り生活していて発症する肺炎のことです。
当院では、主に中等症の患者の治療を行っています。
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脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- 10 364.90 81.70 0.00
何年も前から入院していた方がいるため、平均在院日数が極めて高くなっています。
当院では、主に発症日から3日以降の患者が入院しています。
また、退院後の日常生活の質向上の為、リハビリを積極的に行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 26 0.73 1.58 0.00 68.85
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。) 12 21.92 57.50 8.33 85.08
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 12 1.25 12.83 8.33 79.75
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) - - - - -
当院には内視鏡センターがある為、内視鏡を用いた手術が多く、中でも大腸ポリープ・粘膜切除術が大部分を占めています。
1番目に患者数が多いのは大腸ポリープ切除術です。大腸ポリープは健康診断で発見される場合もあります。沖縄は全国に比べて大腸癌の罹患率が高い為、検診や人間ドックで異常が見つかった場合の早期受診が望まれます。
2番目に患者数が多い胃瘻造設術(いろうぞうせつじゅつ)とは、胃瘻という胃に直接繋がるチューブを造設する方法です。高齢者は栄養の経口摂取が困難になる場合が多く、そのような方が胃瘻造設術の対象になるため、平均年齢も高めになっています。
3番目に患者数が多い胆道ステント留置術とは、胆石や腫瘍で詰まった通り道をステントと呼ばれる管で確保して、胆汁排出を促す方法です。
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外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) - - - - -
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 - - - - -
K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) - - - - -
K6552 胃切除術(悪性腫瘍手術) - - - - -
K672 胆嚢摘出術 - - - - -
1番目に患者数が多いヘルニア手術は鼠径(そけい:太ももの付け根部分)ヘルニアに、3番目の虫垂切除術は急性虫垂炎の治療の為に行われています。
2番目に患者数が多い胆嚢(たんのう)摘出術は、内視鏡などを用いた手術であり、通常の手術よりも手術創が小さく患者さんへの負担が少ないという利点があります。
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整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝、股) 126 1.05 28.56 1.59 71.86
K054-2 脛骨近位骨切り術 45 1.00 26.31 0.00 61.40
K0461 骨折観血的手術(大腿) 37 1.41 38.51 8.11 78.00
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術(下腿) 24 0.71 2.33 0.00 57.04
K0732 関節内骨折観血的手術(手) 20 0.90 11.70 0.00 63.65
1番多いのが人工関節置換術で、主に変形性膝関節症や変形性股関節症に対して行われています。当院には膝関節の専門医と股関節の専門医が在籍し、県内初の手術支援システム「Makoシステム」を導入しています。
2番目に患者数が多い骨切り術とは、主に変形性膝関節症に対して行われている手術で、骨の一部を切り取り、そこに人工骨を挿入することで、膝関節の向き合う角度を調節し膝への負荷を抑制する手術です。令和3年度から行っているこの手術は、人工関節置換術と違い自分の関節を残せるのが大きなメリットとなっています。
3番目に患者数が多いのは大腿骨の骨折に対する手術です。大腿部の骨折は「歩く」行為に直結している為、リハビリに時間が掛かり、術後日数が長くなる傾向にあります。
4番目に患者数が多いのは整形外科の手術で骨を固定するときに使用した金属などを取り除く手術です。
5番目に患者数が多いのは関節内骨折観血的手術です。ORIFという骨を直接固定する方法が用いられており、手や足の負傷で関節が損傷した際に行われます。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 64 1.13 6.70 3.12 60.52
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 45 1.00 7.78 22.22 78.24
K764 経皮的尿路結石除去術(経皮的腎瘻造設術を含む。) 32 2.06 8.38 3.12 59.44
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) 32 0.88 9.72 3.12 70.22
K783 経尿道的尿管狭窄拡張術 15 1.27 3.93 0 59.07
泌尿器科の症例は尿路結石症が多い為、経尿道的尿路結石除去術が1番目に多く、経尿道的尿管ステント留置術が2番目、経皮的尿路結石除去術が3番目と尿路結石に関連した手術が大部分を占めています。
尿管ステント留置術は尿管が狭くなった患者に対しても行います。転院率が他の症例に比べ高めなのは、術後に介護施設等へ転院する事が多い為です。
3番目に患者数が多い手術には、経皮的尿路結石除去術の他にも膀胱悪性腫瘍手術があります。当院では早期の癌に対して、TUR-BTという内視鏡(尿管鏡)を用いる手術で患者さんの負担を抑えており、術後も定期検査や化学療法などのフォローを行っています。
5番目に多い手術は経尿道的尿管狭窄拡張術です。この手術も尿管が狭くなった患者に対して行われますが、こちらは尿管狭窄の治療を主目的として行われています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
播種性(はしゅせい)血管内凝固症候群はDICとも略され、体の血管の中で血栓(血の塊)が出来易くなったり、容易に出血したりする病気です。敗血症の合併症で起こる場合があります。
敗血症とはレンサ球菌や黄色ブドウ球菌、大腸菌などによる細菌感染症が重症化し全身に広がった状態で、生命の危険を及ぼす疾患です。
真菌(しんきん)とはカビのことです。免疫機能が低下している場合に感染症を引き起こす事があります。
このような合併症は一定の確率で起こりうることです。
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更新履歴
2023/9/30
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